姉さんは馬鹿だ。自分がどれだけ好かれているのかを知りながら姿を消した。 僕は馬鹿だ。姉さんが好意に酷く臆病なのを知っていたはずなのに、心に寄り添えなかった。 言わずにはいられなくて 風紀財団のアジトで並盛町に複数ある監視カメラの映像をチェックする。それは目撃情報の入った映像と、先ほど映った姉さんらしき人比較が目的だった。 双子の弟の僕には分かる。その両方は、紛れもなく雲雀だ。 姉さんが行方を眩ませてから二年。その間にさらに綺麗になっていた。 姉さんが歩いた道を金髪の男が走っていく。 「早くしないと僕が連れていくからね」 画面を睨み、電源を消す。 姉さんがいつかいなくなる気はしていた。 初めて聞いたのは中学の時。あの時は姉さんの答えを聞いて安心していた。 ――恭弥が私をいらないと思う日までは、大丈夫よ―― 「僕がいらないと思うまで、か。 ……姉さんの嘘つき」 僕は一度も姉さんがいらないなんて思ったことはない。もうすぐ、姉さんは僕の物でなくなるけれど。 「僕が姉さんをいらないと思う日なんて、来ないから」 あの時思ったことを再度呟く。 雲雀。生まれる前から隣にいた、僕の半身。 例えディーノと結婚しようがその事実だけは変わらない。 愛より深く、血より堅い絆で結ばれている双子。 「を幸せにしないと……許さないよ」 だから見逃してあげるよ、草壁。 きっと姉さんが望んで匿われていたんだろうから。但し、次はない。 ================= とりあえず更新! シスコンを完璧越えてます、雲雀先輩……。 2012.07.21 back/next home |