世界でたったひとつの 課題をするために教室へ向かう。するとそこには英兄弟の兄、央しかいなかった。 央はが来たのにも気付かずに熱心に雑誌を読んでいる。 「央、なにしてるの?」 「ケーキの本を見てるんだっ!ちゃんも見る?」 大きな目を更に開き、下から除き込んできた。 他にすることもないは是、と返し央の隣に座る。 「どれも美味しそうね」 「だよねー! でも僕はもっと美味しいケーキを作るんだっ。誰も食べたことがないくらいの!」 拳を振り上げて言う央に、は頷き返す。 「そうね、央ならきっと出来るわ。この前作ってくれたチョコレートケーキ、すごく美味しかったもの」 「えへへー。ちゃんにそう言ってもらえると心強いねっ」 は屈託なく感情を表すことのできる央が羨ましかった。自分は同年代に比べて素直じゃない自覚があったからだ。 ただ、羨ましいだけでなく、いつも楽しげな央といることで自分も素直になれる気がして嬉しかった。 「ふふっ」 思わず、笑い出してしまうほどには。 「なになに、何か楽しいことがあったの?」 さっきまでケーキ語りに夢中だった央がに注目する。 は素直な気持ちで答えた。 「央といると楽しいわ」 「えっ」 急にそえ言い出したに、央は照れたように頬をかく。 頬がほんのり赤くなっていて、少しでも喜んでいてくれるのかな。 は胸がほんのり温かくなるのを感じた。 珍しい央の様子に、更には微笑む。 央はそんなを見ると、そっと口を開く。 「ちゃん」 「なに?」 緩めた表情のまま央を目を見る。 そこには見たことない、僅かな真剣さを含んでいた。 「僕、ちゃんに美味しいチョコレートケーキ作るね!」 「ケーキならこの前貰ったじゃない。本当に美味しかったわ」 首を傾げるに、央は更に言葉を続ける。 「もっともーっと美味しいのだよ! ちゃんが世界で一番美味しいって思うようなケーキ作るからっ」 「え、えぇ。楽しみにしてるわ」 「うんっ」 えへへ、と央は笑う。 それに笑い返すが、は少し理解しづらかった。 (央が作るケーキはどれだって一番美味しいのに) (でも、世界一のケーキを作ってくれるって言うのだから、待っていよう) 央のお店で、彼が作ったケーキを食べる自分。想像するだけで、何だかわくわくした。 それは、ケーキを食べられるのが嬉しいのか、大人になっても央の傍にいられるのが嬉しいのか。 ――答えは、遠いようで近い十年後の未来に―― 始めに、ここまで読んでくださってありがとうございます。 隠しで央が攻略できるとばかり思っていた人! ハイハーイ! 私です! FDで央とかルークが出来ると良いですよね。 いっそ移植でも構いませんよ…。 そんな、央らぶーな気持ちで書きました。 本当は、小学生らしい焦れったーい、初々しい話が書きたかったんです。 でも私には無理でしたw 流音 10.1213 home |