――気付いたら、ド田舎にいました。








緋色の欠片 1話








 私は玉依姫。鬼斬丸を封印しなければならない、玉依の血を継ぐ者。

 らしい。
 らしいというのは気付いたら後ろは山、眼前には延々と広がる麦畑。
 私はいつの間にか此処――季封村――に居た。
 変な生き物が横切って、興味本位で追いかけたら更に変な生き物……いや、生き物じゃない妖怪のようなものに襲われて、そして今度は不良に絡まれて(助けられて)。
 一体何なんだ。てかどこだよ此処!
 混乱しつつもとりあえず鬼崎拓磨と名乗る不良に付いていく。
 なにやら立派な神社に辿り着いた。
 ……いい加減走りっぱなしで疲れたんだけど。それに頭が重い。
 妖怪っぽいのから助けてもらったわけだし、とお礼を言うと玉依がどうとか何とか言って結局「ババ様に聞け」と。
 誰だよババ様って……。

 で、着物を着た女の子に通された先にそのババ様とやらが居た。

 ババ様は親しげに私の名を呼ぶ。

「突然のことで驚いたでしょう、
「驚いたというより、疲れたよ」

 あんたが誰だか分らないし。

「夢ではないのよ? 。ここ季封村はね、太古から続く結界の地なの。私たち玉依の血を引く者が封印し、ここで守り続けてきた」

 なんのこっちゃ。
 私たち〜ってことは、ババ様と私、血が繋がっちゃってるわけ?
 もう半分夢見心地な感じで聞いていた。夢だと信じたい。頭が重い。

 ババ様は穏やかな口調と表情を一変し、ピシャリと言った。

「――何を封じているのか、わかる?」

 分んねえよ――そう言葉にする前に勝手に口が動いた。

「鬼斬丸」
「そう。さすが、あなたも玉依の血を継ぐ者なのね」

 もうここからは省きますよー。
 封印が弱っててこの世に影響が現れたから私に鬼斬丸の封印を守れ、と。
 そうババ様は仰いました。
 反論してみましたが玉依の血を引く者の定めだとバッサリやられた。ババ様強い。

 鬼斬丸は世界を滅ぼしうる力を持ってるから封印しとかなきゃならない。
 いや、そう言われても無理だし。勘違いしてるようだけど私あなたの孫と違うよーと言いたかったが口を挟む余地がない。

「あなたには当代の玉依姫となり、鬼斬丸とその封印を守ってもらいます……彼ら、守護五家と共に――」

 あなたにもおいおい分かってくるはずよ。
 そう締めくくられさっきの和服の女の子――千鶴ちゃんと言うらしい――に私の部屋へと通された。
 うわーい、問答無用か!!
 寝よう。





 

 朝が来た。来てしまった。
 重い頭でふらふらと洗面所へと向かう。
 鏡を見た。

「まじで……」

 頭が重いはずだよ。だって、ロングヘアになってるんだもん。あ、自分でもんって言ったけどキモイ。
 鏡の中には前髪パッツンの綺麗な女の子が居た。あーこりゃ私じゃないや。ババ様の孫かもしれない。
 試しにニコッと笑ってみる。うん可愛い。どんな男でもいちころだぜ!

 部屋に戻りクローゼットにかけてあった和の匂い漂う制服を着る。
 私だったら似合わないけど、今の私にはとても似合ってる。
 がっつり朝食も食べ終えた辺りには夢から覚めた気分だ。
(ババ様は鉄壁の笑顔で千鶴ちゃんは若干引き気味なのは気のせい)


 夢から覚めた――もしくはこれが夢なのか。そんなのは分からない。恐らくババさまにも分からないだろう。
 いつか”今”が夢になるかもしれない。だって、私は私だし。どこに居たって出来ることなんか限られてる。

 鬼斬丸の封印?
 そんなの知るか!
 兎にも角にも私は私。今の私は玉依の血を引く者らしいし? 出来るんじゃないかな。
 私に出来ること。出来ないこと。そんなの私じゃなくったって分からない。いちいち自分のことを調べてられない。
 とりあえず第一目標。
 守護五家と仲良くなろう。彼らは私を守ってくれるらしいが今のままじゃ守ってくれなさそうだし。
(別名守護五家手なずけよう大作戦!)









 こうして私は守護五家を率いる玉依姫となっていった。







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あとがき
アレですね。(何
私の書く主人公って適当な人が多い気がします。
私が適当だからでしょうか?
緋色の欠片の夢小説、需要なさすぎな気がしますが自己満足で良し!

流音
2008.08.08

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